妊娠中のいびきはなぜ起こる?原因・赤ちゃんへの影響・安全な対策【2026年】

妊娠中のいびきの原因・対策

「妊娠してから、急にいびきをかくようになった」——そんな変化に戸惑う方は少なくありません。妊娠中のいびきは、ホルモンや体型の変化によるごく自然な現象であることが多い一方で、まれに見過ごせないサインのこともあります。この記事では、妊娠中にいびきが増える原因と、赤ちゃんへの影響、そして妊娠中でも安全にできる対策をわかりやすく解説します。

目次

妊娠中にいびきが増える3つの原因

仰向けで眠り口呼吸になっている妊婦さんのイラスト

妊娠中のいびきには、妊娠ならではの体の変化が関係しています。主な原因は次の3つです。

妊娠中にいびきが増える主な原因

体重の増加
妊娠が進むと体重が増え、首やのどまわりにも脂肪がつきやすくなり、気道が狭くなっていびきの原因になります。

ホルモン変化による鼻づまり(妊娠性鼻炎)
エストロゲンなどのホルモンの影響で鼻の粘膜が充血し、鼻づまり(妊娠性鼻炎)が起こりやすくなります。鼻が詰まると口呼吸になり、いびきをかきやすくなります。

血液量の増加と子宮による圧迫
妊娠中は血液量が増えて粘膜がむくみやすく、また妊娠後期は大きくなった子宮が横隔膜を押し上げることで呼吸が浅くなり、いびきにつながることがあります。

【時期別】妊娠初期・中期・後期でいびきはどう変わる?

妊娠初期・中期・後期のお腹の大きさの変化を表したイラスト

いびきの出やすさは妊娠の時期によっても変化します。自分が今どの段階かを知っておくと、対策のタイミングがつかみやすくなります。

妊娠の時期別 いびきの傾向

妊娠初期(〜15週ごろ)
ホルモンの影響で鼻づまり(妊娠性鼻炎)が始まることがあります。体重増加はまだ小さいため、鼻づまりからの口呼吸が主な引き金です。

妊娠中期(16〜27週ごろ)
安定期ですが体重が増え始め、血液量の増加で粘膜がむくみやすくなります。この時期からいびきが出始める方が増えます

妊娠後期(28週〜)
体重増加がピークになり、大きくなった子宮が横隔膜を押し上げて呼吸が浅くなるため、いびきや息苦しさが最も出やすい時期です。むくみも強まり鼻づまりも悪化しがちです。

妊娠中のいびきで気をつけたいこと

妊婦さんが産科医に相談しているイラスト

妊娠中のいびきの多くは一時的なものですが、大きないびきに加えて「日中の強い眠気」「起床時の頭痛」「睡眠中に呼吸が止まる」といった症状がある場合は注意が必要です。これらは睡眠時無呼吸症候群(SAS)のサインで、妊娠中のSASは妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病との関連が報告されています。重症の無呼吸は赤ちゃんへの酸素供給にも影響しうるため、気になる症状があるときは自己判断せず、かかりつけの産科医に相談してください。必要に応じて睡眠の専門外来を紹介してもらえます。

妊婦さん向け・いびきセルフチェック

妊婦さんがいびきのセルフチェックをするイラスト

次の項目に複数当てはまる場合は、単なるいびきではなく睡眠時無呼吸(SAS)が隠れている可能性があります。早めにかかりつけの産科医に相談しましょう。

当てはまる項目をチェック

家族にいびきの大きさを指摘された
以前より明らかにいびきが大きくなった・うるさいと言われる。

日中に強い眠気がある
十分寝ているはずなのに昼間眠くてつらい。

起床時に頭痛・口の渇きがある
朝すっきり起きられず、頭が重い・喉や口が渇いている。

睡眠中に呼吸が止まると言われた
「呼吸が止まっていた」「息が苦しそうだった」と指摘された。

血圧が高めと言われている
妊婦健診で血圧が高め・むくみを指摘されている。

※複数当てはまるからといって過度に心配する必要はありませんが、気になる症状は健診の際に必ず医師へ伝えてください

妊娠中でも安全にできるいびき対策

横向きで抱き枕を使い快適に眠る妊婦さんのイラスト

妊娠中は使える薬や治療が限られるため、まずは薬を使わない物理的な対策から始めるのが基本です。

妊娠中におすすめの安全ないびき対策

横向きで寝る(特に左側を下に)
あおむけは舌が落ち込み気道が狭くなります。横向き寝、特に左側を下にした「左側臥位」は妊娠中に推奨される姿勢で、いびき対策にも有効です。抱き枕や横向き寝用の枕を使うと姿勢を保ちやすくなります。

鼻づまりには「貼るだけ」の鼻腔拡張テープ
薬を使わずに鼻の通りを物理的に広げる鼻腔拡張テープは、妊娠性鼻炎の鼻づまり対策に取り入れやすいアイテムです。寝室の加湿も鼻づまりの緩和に役立ちます。

体重の増えすぎに気をつける
急激な体重増加はいびきを悪化させます。医師の指導の範囲で、適切な体重管理を心がけましょう。

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【重要な注意】妊娠中は、市販の睡眠薬・点鼻薬・いびき対策スプレー・マウスピースなどを自己判断で使わないでください。使用前に必ず産科医に相談しましょう。

出産後もいびきが続く場合は

出産後のお母さんと赤ちゃんが穏やかに眠るイラスト

妊娠中のいびきは、出産後に体重やホルモンのバランスが戻るとともに自然に落ち着くことが多いです。ただし、産後もいびきや日中の眠気が続く場合は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)が隠れている可能性があります。その場合は、検査やCPAP・マウスピースなどの治療を検討しましょう。お住まいの地域で相談できるクリニックは、いびき治療クリニックの一覧女性のいびきの原因と治し方の記事も参考にしてください。いびきの治療法全体についてはいびき治療の種類一覧で詳しく解説しています。

よくある質問

妊娠中のいびきに関するよくある質問

妊娠中のいびきは赤ちゃんに影響しますか?
軽いいびきが直接赤ちゃんに悪影響を与えることは通常ありません。ただし、睡眠時無呼吸を伴う重いいびきは、母体の高血圧などを通じて影響しうるため、強い眠気や無呼吸があるときは受診しましょう。

いつ病院に相談すべきですか?
「大きないびき+日中の強い眠気」「睡眠中に呼吸が止まる」「起床時の頭痛」がある場合は、早めにかかりつけの産科医に相談してください。

産後もいびきが続くのはなぜ?
体重が戻りきっていない、もともとSASの素因があるなどの理由が考えられます。続く場合は一度検査を受けると安心です。

妊娠前はいびきをかかなかったのに、なぜ急に?
妊娠特有のホルモン・体重・血流の変化が重なるためです。多くは妊娠による一時的なもので、出産後に落ち着くことが多いです。

出産すればいびきは治りますか?
体重やホルモンのバランスが戻ると自然に軽くなる方が多いですが、産後も続く場合は睡眠時無呼吸の可能性があるため受診をおすすめします。

口閉じテープ(マウステープ)は妊娠中に使えますか?
鼻がしっかり通っていれば選択肢になりますが、鼻づまりがあると苦しくなるため、使用前に必ず医師に相談してください。

まとめ

妊娠中のいびきは、体重増加・ホルモンによる鼻づまり・子宮による圧迫など、妊娠ならではの変化が原因で起こります。多くは一時的ですが、強い眠気や無呼吸を伴う場合は産科医への相談を。対策は、薬を使わない横向き寝・鼻腔拡張テープ・体重管理から始めるのが安全です。無理なく続けられる方法で、ご自身と赤ちゃんの快適な睡眠を守りましょう。

参考文献・出典
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。症状がある場合は医療機関にご相談ください。
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