「若い頃はいびきなんてかかなかったのに、年齢とともにひどくなってきた」——実はいびきは加齢とともに増えるのが自然な傾向です。男女を問わず、中高年になるといびきをかく人の割合は大きく上がります。この記事では、年齢とともにいびきが増える理由と、年代に関係なく今日からできる対策をわかりやすく解説します。
なぜ年齢とともにいびきが増えるのか
加齢によるいびきの増加には、体の自然な変化が関係しています。
・喉まわりの筋力低下
年齢とともに舌や喉の筋肉がゆるみやすくなり、睡眠中に気道が狭くなっていびきをかきやすくなります。
・体重の増加・体型の変化
基礎代謝が落ちて太りやすくなり、首まわりの脂肪が気道を圧迫します。
・女性はホルモンの変化
女性ホルモンには気道を保つ働きがあるとされ、閉経後はいびきをかく女性が大きく増えます。
・飲酒・薬の影響を受けやすくなる
加齢とともにお酒や睡眠薬の筋弛緩作用の影響が出やすくなり、いびきが強まります。
年代別・いびきの傾向
・40代
仕事のストレス・体重増加・飲酒の影響が重なり、いびきが定着し始める年代です。
・50代
筋力低下が進み、女性は閉経後にいびきが増加。睡眠時無呼吸症候群(SAS)が増え始める年代でもあります。
・60代以降
喉の筋肉のゆるみがさらに進み、いびき・無呼吸のリスクが最も高まります。高血圧や心疾患と重なりやすいため注意が必要です。
加齢のいびきで気をつけたいこと
「歳のせいだから仕方ない」と放置するのは禁物です。加齢のいびきの背後には睡眠時無呼吸症候群(SAS)が隠れていることが多く、SASは高血圧・心筋梗塞・脳卒中・糖尿病のリスクを高めることがわかっています。「睡眠中に呼吸が止まる」「日中の強い眠気」「起床時の頭痛」がある場合は、年齢に関係なく検査を受けましょう。特に中高年は生活習慣病と重なりやすいため、早めの対処が大切です。
今日からできる加齢いびき対策
加齢による変化は止められませんが、いびきをやわらげる工夫はたくさんあります。
・横向きで寝る
あおむけを避けて横向きで寝ると、ゆるんだ舌が喉に落ち込みにくくなります。抱き枕や横向き寝用の枕が助けになります。
・口・喉の筋肉を鍛える
「あいうべ体操」など口まわりの体操は、喉の筋力低下をゆるやかにするのに役立ちます。毎日の習慣に。
・体重管理・節酒
少しの減量でも気道への圧迫は減ります。寝る前の飲酒は控えめに。
・枕の高さを見直す
高すぎる枕は気道を狭くします。年齢とともに合う枕も変わるので、定期的に見直しましょう。
・口閉じテープで口呼吸を防ぐ
加齢とともに増える口呼吸を防ぎ、喉の乾燥もやわらげます(鼻が通っている場合のみ)。
セルフケアで改善しない場合は
対策をしてもいびきが続く、無呼吸や強い眠気がある場合は、睡眠外来・耳鼻咽喉科での検査をおすすめします。中高年のSASは治療で生活の質が大きく改善します。CPAP(シーパップ)やマウスピースなど年齢を問わず使える治療が揃っています。治療法の全体像はいびき治療の種類一覧、女性の加齢いびきは女性のいびきの原因と治し方、お住まいの地域のクリニックはいびき治療クリニックの一覧を参考にしてください。
よくある質問
・歳を取るといびきは治らないのですか?
加齢そのものは止められませんが、横向き寝・筋トレ・体重管理・治療で大きく改善できます。「歳のせい」とあきらめる必要はありません。
・女性ですが50代からいびきが始まりました。なぜ?
閉経後は女性ホルモンの減少により気道が狭くなりやすく、いびきをかく女性が増えます。よくある変化ですが、無呼吸を伴う場合は受診を。
・高齢の親のいびきが心配です。
大きないびきに無呼吸や日中の居眠りを伴う場合はSASの可能性があります。高血圧や心疾患のリスクにもつながるため、一度検査を勧めてみてください。
まとめ
年齢とともにいびきが増えるのは、喉の筋力低下・体重増加・ホルモン変化による自然な変化です。ただし放置はせず、横向き寝・口まわりの体操・体重管理などのセルフケアから始めましょう。無呼吸や強い眠気を伴う場合は睡眠時無呼吸症候群の可能性があるため、早めの検査・治療で健やかな睡眠を守りましょう。

