夜中の動悸・脈の乱れが気になる…睡眠時無呼吸と不整脈の危険な関係【2026年】

「夜中や明け方に動悸で目が覚める」「脈が飛ぶ・乱れる感じがする」

その動悸・不整脈、睡眠時無呼吸が関係しているかもしれません。睡眠時無呼吸は心房細動などの不整脈と深く関わり、夜間の心臓に大きな負担をかけることが分かっています。

いびきや日中の眠気を伴う動悸・脈の乱れは、軽く見てはいけないサインのことがあります。ただし動悸には他の原因もあるため、まずは落ち着いて確認しましょう。

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目次

そもそも「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」とは

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、眠っている間に空気の通り道(気道)がふさがって、呼吸が止まる・浅くなることをくり返す病気です。多くは大きないびきを伴いますが、本人は眠っているため気づきにくく、一人暮らしや寝室が別だと指摘してくれる人もいません。

この病気は夜間の不整脈や心臓への負担と深く関わります。動悸や脈の乱れに加えていびき・無呼吸があるなら、見過ごせないサインです。

次のような特徴のある人は、いびき・睡眠時無呼吸を起こしやすいとされています。あくまで傾向であり、当てはまらなくても起こることがあります。

  • 太っている・首が短く太い
  • あごが小さい・後退している
  • 扁桃腺が大きい
  • 鼻づまりがあり口呼吸になりやすい
  • 日常的にお酒を飲む・喫煙している
  • 加齢、閉経後の女性

動悸・脈の乱れの主な原因

動悸や不整脈の感覚には、さまざまな原因があります。まず全体像を押さえましょう。

  • 不整脈:心房細動・期外収縮など。睡眠時無呼吸と関連することがある
  • 睡眠時無呼吸:夜間の低酸素・自律神経の乱れで不整脈を誘発
  • ストレス・不安・カフェイン
  • 甲状腺機能亢進・貧血
  • 更年期・自律神経の乱れ

とくに「夜間・明け方の動悸」「いびきを伴う脈の乱れ」は、睡眠時無呼吸の関与を考える手がかりになります。

無呼吸が心臓・脈に負担をかける仕組み

睡眠時無呼吸では、呼吸が止まっている間と再開する瞬間に、心臓が大きく揺さぶられます。

脈が乱れる仕組み

無呼吸中は脈が下がる(徐脈)
呼吸が止まっている間、体は酸素の消費を抑えようとして、反射的に心拍を大きく下げることがあります。

呼吸再開で脈が上がる(頻脈)
呼吸が再開すると今度は頻脈になり、脈が乱高下します。これが一晩中くり返され、心臓に負担がかかります。

低酸素+交感神経で不整脈を誘発
くり返す低酸素と交感神経の興奮が重なり、心房細動などの不整脈を起こしやすくするとされています。

報告によると、睡眠時無呼吸のある人は心房細動の発症が数倍高く、患者さんの約半数に何らかの不整脈がみられるとされます。睡眠中の極端な低酸素は、まれに危険な不整脈や夜間の突然死リスクにも関わるとされ、軽視できません。

一方で、無呼吸を治療することで夜間の不整脈が減ることも報告されています。「脈の乱れ」の背景に無呼吸がないかを確かめることには、大きな意味があります。

たとえば、こんなパターン

50代の男性。健診で「脈が不規則」と言われ、時々夜中に動悸で目が覚めます。心臓の検査では大きな異常は指摘されず、様子見に。

よく聞くと、いびきがひどく日中は強い眠気。睡眠時無呼吸の検査で陽性となり、夜間の無呼吸が心臓に負担をかけ、脈を乱していたことが分かりました。無呼吸の治療とあわせて、循環器で不整脈も管理することになりました。

動悸・不整脈は循環器の問題であると同時に、その引き金が“夜の呼吸”にあることがあります。いびき・眠気を伴う脈の乱れは、両方の視点で診てもらうことが大切です。

こんな場合は睡眠時無呼吸を疑う

次のような点が複数当てはまる場合、いびき・睡眠時無呼吸が背景にある可能性があります。

  • 夜間・明け方に動悸で目が覚める
  • 脈が飛ぶ・乱れる感じがある
  • いびき・無呼吸を指摘される
  • 日中の強い眠気・熟睡感のなさを伴う
  • 健診で不整脈(心房細動・期外収縮など)を指摘された
  • 高血圧・肥満がある

他の原因と見分け方

動悸・不整脈には他の原因もあります。次のような点も確認が必要です。

考えられる他の原因特徴・ヒント
ストレス・不安緊張場面で動悸。パニック様の症状を伴うことも
カフェイン・アルコール摂取後に動悸が出やすい
甲状腺機能亢進動悸・体重減少・汗・手のふるえを伴う
貧血動悸・息切れ・立ちくらみ・顔色の悪さ
更年期ほてり・発汗などと一緒に起こることがある

動悸が強い・長引く・失神を伴う場合は、原因にかかわらず早めに循環器内科を受診してください。いびき・眠気を伴う夜間の動悸は、あわせて無呼吸の確認を。

今日からできる対策・セルフケア

不整脈の評価は医療機関が基本です。そのうえで、心臓の負担を減らす生活の工夫があります。

気になる動悸は循環器内科で評価を

脈の乱れは心電図などで評価することが大切です。とくに失神・強い息切れを伴う場合は早めに受診してください。

横向きで寝て、いびき・無呼吸を減らす

夜間の無呼吸を減らすことは、心臓への負担軽減につながり得ます。

カフェイン・アルコールを控える

どちらも動悸の引き金になり、アルコールは無呼吸も悪化させます。

禁煙する

喫煙は不整脈・心疾患のリスクを高めます。

高血圧・肥満を管理する

どちらも不整脈と無呼吸の両方に関わります。減量は無呼吸の軽減にも有効です。

ストレスと上手に付き合う

過労や睡眠不足は自律神経を乱し、動悸を誘発します。

睡眠時無呼吸かも?検査と治療の流れ

夜間の動悸・脈の乱れに、いびきや日中の眠気を伴う場合は、睡眠時無呼吸の検査で背景を確かめることができます。

  1. セルフチェック:まずは無料のセルフチェックやいびき度チェックで、リスクの目安を確認します。
  2. 自宅の簡易検査:疑わしければ、指や鼻にセンサーを付けて一晩眠るだけの簡易検査(保険適用・自宅でできる)を受けます。
  3. 精密検査(必要な場合):さらに詳しく調べる場合は、一泊の精密検査(PSG)を行うこともあります。
  4. 治療:重症度に応じてCPAP(鼻マスクで気道を広げる)やマウスピース、生活改善などを選びます。

2026年6月の改定で、CPAPの保険適用基準が緩和され、以前より受けやすくなりました。検査も自宅でできる簡易検査から始められるため、ハードルは高くありません。詳しくはCPAPとは?仕組み・効果・費用、治療全体はいびきの治し方 完全ガイドにまとめています。

受診の目安・何科に行けばいい?

動悸・不整脈そのものは循環器内科で評価してもらうのが基本です(心電図・ホルター心電図など)。いびき・日中の眠気を伴う場合は、睡眠外来・呼吸器内科で無呼吸の検査も検討してください。失神・強い息切れ・胸痛を伴う動悸は、早めの受診が必要です。

放っておくとどうなる?

睡眠時無呼吸に伴う不整脈を放置すると、心房細動から脳梗塞につながるリスクや、心不全・夜間の突然死といった深刻な事態に関わることがあります。逆に、無呼吸を治療することで夜間の不整脈が減ることも報告されています。「脈の乱れ+いびき」は、放置せず確かめるべきサインです。

睡眠時無呼吸を放置した場合に高まるとされる主なリスクには、次のようなものがあります。

  • 高血圧(とくに薬が効きにくい治療抵抗性高血圧)
  • 心疾患・不整脈(心房細動・心不全・夜間の負担)
  • 脳卒中のリスク上昇
  • 糖尿病・血糖コントロールの悪化
  • 日中の眠気による事故(居眠り運転など)

とくに心房細動は脳梗塞の大きな原因になります。動悸を軽く見ず、循環器と睡眠の両面で早めに相談してください。

まとめ

夜間の動悸・脈の乱れは、睡眠時無呼吸に伴う不整脈のサインのことがあります。無呼吸中の徐脈と再開時の頻脈で脈が乱高下し、心房細動などのリスクが数倍高いとの報告もあります。循環器での評価とあわせ、いびき・眠気があれば無呼吸も確認することが大切です。

Q. 動悸や不整脈は睡眠時無呼吸と関係ありますか?

関係することがあります。無呼吸中の徐脈と再開時の頻脈で脈が乱高下し、低酸素と交感神経の興奮が心房細動などの不整脈を誘発するとされています。無呼吸のある人は心房細動の発症が数倍高いとの報告もあります。

Q. 無呼吸を治療すると不整脈は減りますか?

背景に無呼吸がある場合、治療で夜間の不整脈が減ることが報告されています。ただし不整脈自体の評価と治療は循環器内科で行う必要があるため、両面から診てもらうことが大切です。

Q. 夜中の動悸で目が覚めます。受診すべきですか?

はい、一度循環器内科で評価を受けることをおすすめします。とくに失神・強い息切れ・胸痛を伴う場合は早めに受診してください。いびき・眠気を伴うなら、睡眠時無呼吸の検査もあわせて検討しましょう。

Q. 心電図では異常なしでした。無呼吸は関係しますか?

日中の短い心電図では、夜間・睡眠中に起こる不整脈をとらえきれないことがあります。いびきや眠気を伴う夜間の動悸なら、睡眠時無呼吸の検査で夜の状態を調べる価値があります。

Q. 心房細動と言われました。無呼吸も調べるべき?

心房細動と睡眠時無呼吸は関連が強く、無呼吸の治療が心房細動の管理に役立つことがあります。主治医(循環器)に、いびき・眠気があることを伝えて相談してみてください。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、診断・治療に代わるものではありません。同じ症状でも他の病気が背景にあることがあり、原因や必要な検査は人により異なります。気になる症状が続く場合は自己判断せず、医療機関を受診してください。記載の数値・割合は各種公開情報にもとづく目安です。

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